今まで誤解していた漢方で癌(がん)を治療する方法
病院の抗がん剤というのは、正常細胞にも被害が大きいので、たまに「漢方薬の自然の生薬で副作用なく治したい」みたいな相談があります。
もちろん、漢方薬でも、抗がん的な効果を持った生薬があったり、抗がん的な漢方薬もあるのですが、実際の現場の治療では、がんに対して直接、作用している感じがないのですよね。
昔から、がんの漢方治療をしていましたが、直接、「がん細胞を叩く」とか「免疫を強化する」とか、そういった作用を漢方薬に期待するのは、何かおかしいなと、どうも腑に落ちない点がありました。
なぜなら、漢方薬というのは、がんに限らず、どの病気に対しても体質全体を整えることが治療の目的であって、特定の症状だけを治したりすることが目的ではないのです。
例えば、病院のステロイド剤は、湿疹やかゆみに関わる免疫の炎症反応のみを抑えることによって、症状を抑えますが、漢方薬では、「湿疹やかゆみだけを抑える」という体の一部の反応だけをなんとかすることはできません。
体全体を分析して、湿疹の原因が不要な熱なら、その熱を鎮め、血の巡りの悪さなら血の巡りを促して、体全体の調整を整えて、結果的に湿疹やかゆみをなくしていきます。
一般的にも医者も、「漢方薬は、症状を副作用なく、なんとなく治してくれる」みたいに思っている人が多いですが、漢方薬は、体全体を分析して、体質を診断し、その体質に合った漢方薬を選びます。
体質というのは原因とも言いますが、その体質全体が良い状態になることによって、結果的に症状がなくなっていきます。
漢方でもセオリー的には、がん治療は、『体内にできたがん細胞を抗がん作用のある生薬などで叩く』とか、『体力を回復させる』的な治療が主流で、例に漏れず、僕もその方向性でやっておりました。
うちはどちらかというと、現在、がんというよりも、がんが発見されて、抗がん剤や手術、放射線治療などで、とりあえずの危機は脱した人が、5年後は再発しないように体質改善する治療の割合のほうが多いのですが、現在、がんが発見されている人のがんの治療をしている間にどうも腑に落ちない点が気になってきました。
それは、抗がん作用があると言われる生薬や漢方薬で、本当に、がん細胞を叩けているのか?
免疫だけが都合よく高くなって、がんを叩けるのか?
ということ。
漢方薬の本来持っている治療効果を考えると「がんだけに効く」とか「免疫をアップする」というのはおかしいし、そんな効果ではないように思うのですね。
現在、漢方薬で、がん細胞が小さくなるとお考えの方やがんの補助療法として、漢方薬をお考えの方はぜひ、⭐️みていただけたらと思います。
巷のがん治療は何か違う感じ
腑に落ちない感じというのは、5年後の再発を防ぐ治療は、自分でもうまくいっていると感じるのですが、正直、現在、がんで苦しんでいる人の治療は自分が思ったように治療できていないのではないかという思いがありました。
そこで、末期ガンを克服した人の本を読み漁っていると、「食事や生活方法を変えて、ある日、検査したら癌が消えていた」みたいな話が多いことに気づきました。
手術や放射線でも、がんを取り除くのは難しいのに、生活を変えただけで消えたというのは信じがたいことです。
でも、末期ガンから生き残った人の話は、こんな話が共通しているのです。
更に僕のがんの漢方治療に疑問符をつけてくれたのが、こちらの動画です。
「ウィリアム・リー: 癌が消滅する食し方 TED Talk」
よくあるようなありきたりのがん細胞を小さくする抗がん食品の話ではなく、がん細胞は、毎日、誰にでもできているが、それが育たなければ免疫に殺されて消滅していくというもので、知らず、知らず、がん細胞を育てる食べ方によって、自分でがん細胞を育てているのだなと思い至りました。
更に決定的だったのは、最近、読んだ本で、食事でがんをコントロールされている方の言葉です。
「がんはつきあっていくもの」
言うまでもなく、食べ物は体自体を作り直していっています。
実感はしにくいですが、何ヶ月経てば、実際に新しい食べ物によって細胞は入れ変わっているので、その材料である食べ物が悪ければ、当然、病気にもなるし、がんにもなるのです。
そして実際に癌で闘病されている方々の話を総括していくと、ある答えが見えてきたのです。
本当のがんの漢方治療とは何だろうか?
そもそも、がん細胞は、ウィルスや菌などと違って、特別な細胞でも病気でもなく、実は毎日、誰にでもできている自分自身の細胞です。
でも、ほとんどの人が、がんにならないのは、免疫がきっちりと処理してくれていたり、がんの栄養につながる新生血管を抑えてくれているからです。
そして、がんの抑制には、免疫の働きが大きいので、『免疫を強化すれば、がんがなくなる』とかという単純発想に囚われがちです。
でも、実際に、がんを治された方は食事や運動だったりするのです。
この、食事や運動のことを考えると、漢方的に1つの答えが見えてきました。
答えは、すごく単純で、結局は本来の漢方治療である、体全体を整えること、つまり、体質を整えるということが、漢方のがん治療である。ということ。
『あなたらしいもとの健康な体質に調整する』ということです。
むやみやたらに特定の免疫を強くするとか、がん細胞だけを取り除けば治る話ではないのではないと思い至ったのです。
そもそもは、免疫は、強いとか弱いではなく、複雑なバランスでコントロールされています。
例えば、サプリメントなんかで強く主張している、「免疫力アップ!」である、免疫が強い状態がアトピーやリウマチなどの状態です。
これらの病気からもわかるように、免疫は強くしたらしたで病気になるわけです。
重要なのは、免疫を強くすることではなく、免疫が、ちょうど良く正しく働くようにすること。
そして、免疫が正しく働くためには、サプリにあるような、何かの成分だけでなんとかなるような、そんな単純な問題ではないのです。
免疫を強くするのではなく、免疫が正しく働くために必要なことはシンプルです。
本当のがん治療は、免疫や抗癌剤だけの問題ではない
免疫が正しく働くためには、結局は全身の臓器や組織の機能が正しく働いているかどうかにかかってきます。
また、免疫はバランス良く強化されることだけでなく、免疫が、がんがある部位に行くためには、血の巡りや水の巡りにのって行きますので、これらの巡りの問題も考える必要があります。
だって、仮にがんに対して強い免疫ができたとしても、がんの部位に行き着けなければ何の意味もないですよね。
免疫を作るためには、消化器の機能が正しく働いてないといけないし、血の巡りは女性だったら、女性ホルモンや月経リズム、手足の冷えなども関わってきます。
水の巡りは腎臓との関わりも出てきます。
つまり、『免疫だけを強化するとか、抗がん作用のある漢方薬を使う』というのは、西洋医学的な感覚である、『効果の一部分だけをクローズアップし単純化して治療しようとする』ことと発想が同じなのですね。
がんをなくしていこうと思ったら、体全体、総力戦で考える必要があります。
確かに初手としては、手術や放射線で取り除けるなら、少しでも、がんを取り除いたほうがよいですが、その後に健康な細胞を著しく傷つける抗癌治療だけに頼るのは近視眼的で体を傷つけながら続けることが、ベストな治療になるのか疑問です。
本来は、同時に全身の機能を回復させないといけないのではないかと思います。
そこから考えれば、がんに限らず、どんな病気であろうと治療の目的は全身の不調を1つ、1つ、治していけば、免疫も生き生きと働き、体のがんを排除する力も回復するのではないかと考え、今はその考えに基づいて治療しています。
ちなみに病院の漢方薬は、そのほとんどが体質を分析も診断もせずに、ツムラなどの漢方薬メーカーのマニュアルを見て、症状だけをみて処方しているだけのことが多いです。
また漢方的体質を一切、みない医者などは、漢方の治療理論をわかっていないので、やはり、単純に免疫を強化する漢方薬とか、抗がん作用の漢方薬など、本来の漢方治療からは、程遠い、ありもしない処方をすることもありますので、僕が、ここで話している漢方治療は病院の漢方治療ではあてはまりません。
医者がやっている漢方治療は、「がん細胞を小さくしてくれるかも」とサプリメントのノリに近い、本来の漢方治療とは無関係に近いものだと思います。
当店では、人それぞれの体質を分析して、その人独自の原因に合わせて漢方薬をお選びします。
ご希望の方は、概要欄にネット相談や店頭相談の予約カレンダーを貼ってありますので、ご相談ください。
あなたの現在の体質や原因を判断して、治療方針をご提案いたします。
相談は無料です。
●がんやがんの再発防止で、お悩みの方は、こちらの「漢方無料相談」から送信してください。
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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 図説東洋医学(基礎編):学研
◯ 図説東洋医学(湯液編Ⅰ):学研
◯ 図説東洋医学(湯液編Ⅱ):学研
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ やさしい中医学入門:東洋学術出版社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 中医処方解説:神戸中医学研究会
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