
東洋医学と西洋医学から考える病気の原因の正体
人間の体は、なぜ病気になるのでしょうか?
コロナやインフルエンザのウィルス?
膀胱炎の原因になる大腸菌?
もちろん、これらも病気の原因になりますが、実はウィルスや菌というのは、病気の原因のごくごく一部でしかありません。
西洋医学では、後は遺伝的な特別な原因や怪我くらいしか病気の原因がわかっていません。
しかし、東洋医学では、いろいろな病気の原因が解明されているのです。
今回は「病気の原因の正体」についてお話しします。
まずは、西洋医学が考える病気の原因を解説します。
次に東洋医学では、病気の原因をどう捉えているのかを解説します。
東洋医学の病気の原因は、生活に密着したもので、どんな人も、なぜ体が病気になっていくのかがよくわかると思います。
西洋医学的な「病気の原因」とは?
西洋医学における病気の原因について考えてみましょう。
病院では、いろいろな検査をして、病気の原因を特定しようとしますが、実は、西洋医学的には、ほとんどの病気の原因はわかっていません。
はっきりとわかるのは、コロナやインフルエンザのウィルス、O157などの菌です。
後は、骨折などの怪我ですね。
胃の痛みで検査をした時に胃カメラを飲んだら、胃潰瘍があった場合、一見、胃の痛みの原因は胃潰瘍のように思いますが、これはまだ原因とは言えません。
本当の原因は、「なぜ胃潰瘍ができたのか?」この答えが胃の痛みの原因になります。
検査でわかるのは原因というよりも、「今の体内の状態を見ているだけ」だったりすることが多いです。
国際的な医学書であるメルクマニュアルをネットでみてもらえばわかりますが、ほとんどの病気は西洋医学的には原因が不明です。
例えば、アトピーも湿疹ができたり、かゆみが発生するメカニズムはわかっていても、『なぜ、湿疹やかゆみが発生したのか?』その原因は、全くわかっていません。
ちなみにアトピーというのは、「奇妙な」という意味で、つまり、よくわからない湿疹という診断なのですね。これって診断?
高血圧も高血圧症の人のうち約90%は「本態性高血圧」という診断になるのですが、これは、『原因がわからない高血圧』という意味です。
また「特発性難聴」などの「特発性」という病名も、「急に発生して、原因が何なのかよくわからない病気」という意味です。
実は、ほとんどの病気の原因はわかっていないのです。
「でも、病院で治療してるじゃん!」
そうですね。病院では、薬をもらえますが、なぜ、原因がわからないのに治療ができるのでしょうか?
答えは簡単で、『原因を治していないから』
病院が治療と呼んでいるもののほとんどは、何某かの原因から発生した症状を抑えるだけの薬を処方しているのです。
要は、どうせ原因はほったらかしなので、原因がわからなくてもいいのですね。
東洋医学が考える病気の原因
それでは、東洋医学における病気の原因についてお話しします。
どんな病気でも最初は、ちょっとした問題から始まって、やがて年月が重なって、体の状態は、ひどくなっていきます。
ですので、大半の病気は、自分を取り巻く生活環境やストレスに関わる感情の動き、食事の内容などの要因に自分の体質の弱点が、組み合わさって、小さな問題が発生し、それが身体中に広がって、病気になるのです。
漢方では、その原因をグループに分けて、理論的に分析できるように細かに分類されています。
病気の原因 六淫
まずは、生活環境を取り巻く原因が、自分の体に影響を与え、それが病気の原因となります。
東洋医学では、6つの原因があります。
これを『六淫』と呼びます。
自然界の気象現象に深く関係していて、「風」「寒」「暑」「湿」「燥」「熱」の六つとなります。
例えば、風にさらされて、この時に寒さも合わさると、体が冷えて風邪をひきます。
冬の寒い時期は、血の巡りが悪くなって、しもやけになったり、お腹が冷えると下痢になったりします。
暑い時期は、体に熱がこもって熱中症になりやすくなります。
湿は、梅雨時や湿度の高い日は、雨や台風の前の日に頭痛があったり、古傷が痛んだりします。
燥とは乾燥で喉や気管支が乾燥しやすくなり、咳が止まらなくなったり、乾燥しやすいアトピーの人は、皮膚が割れたりしてきます。
熱は、高熱や出血を引き起こします。
こんな感じで、身近な天候や気温の変化が、実は体に大きな影響を与えているのですね。
真夏の猛暑の時に発生する頭痛の原因は、血管が詰まっているわけではなく、『体に熱がこもりすぎていること』が原因なのですね。
冬の雪が降っているような時に発生する頭痛の原因は、『体が冷えて、血管が縮こまって巡りが悪くなること』が原因になります。
病院では、夏の頭痛も冬の頭痛も、同じ鎮痛剤を渡します。
これは、単に原因から発生した痛みを一時的に抑えているだけ。
漢方では、熱の頭痛は、冷やす漢方薬を使うことによって根本治療します。
冷えの頭痛の場合は、温める漢方薬を使うことによって、根本治療するのですね。
病気の原因 内因
次に内因という原因を説明します。
内因とは、精神・感情が体の不調に関係していることを指します。
東洋医学では、これを「七情(しちじょう)」と呼び、七情が、行きすぎたり、乱れると病気の原因になると考えます。
7つの感情とは、「喜び」、「怒り」、「憂い」、「思い悩み」、「悲しみ」、「驚き」、「恐れ」です。
喜びがすぎると、興奮しすぎたりして、不眠になったり、心臓に悪影響を与えます。
怒りは、怒りっぽい人は血圧が上がったり、頭痛がしたりします。
漢方においての肝臓と関係するのですが、肝臓が怒りなどで傷つくと、月経の状態に影響したり、アトピーなどの湿疹を発生させたりもします。
思い悩みは、胃腸を傷つけます。
嫌な会議などを控えていると、胃がもたれたり、痛くなったりしますよね。
ああいった状態が長く続くと潰瘍になったりします。
深い悲しみや悲哀は、肺を弱らせるとされています。
胸が張り裂けるではないですが、呼吸困難になったり、肺の関係の病気になるのです。
驚きは、腎臓を傷つけるとされています。
驚きやすい人は、夜中のオシッコが増えたり、頻尿になりやすかったり、漢方では腎臓は、骨にも関わるので関節の痛みにもつながります。
恐怖の感情は、不安につながり、これは体全体の生命力を弱らせます。
病気の原因 不内外因
その他の不内外因という原因があります。
要は生活習慣や環境に関わる雑多な原因です。
飲食不摂と言って、偏った食事やジャンクフード、暴飲暴食、栄養不足などの悪い食習慣は、病気の原因となります。
不潔な環境では感染症にかかりやすくなります。
働きすぎや睡眠不足なども病気の原因になるものです。
逆に全く動かない、または運動不足な状態も病気の原因になるとされています。
適度に体を動かさないと気血水の巡りが悪くなり、病気につながる。という考えです。
ケガも病気の原因になります。
そして、遺伝ですね。
遺伝子は、親から子へ受け継がれます。
この時に良いことばかりではなく、特定の家系にある病気なども受け継がれます。
脳卒中の家系は脳卒中を起こしやすいのです。
また、特別な病気がなくとも、人間は、完璧な状態で生まれてくることはありません。
何某かの弱点を持って生まれてきます。
それは、冷えやすい体だったり、胃が弱い体だったり、月経に関わるホルモンが乱れがちの体だったり。
これを漢方では体質と呼んでいます。
過度のセックスも病気の原因だとされています。
最後は、中毒ですね。
食べ物による中毒、虫に刺されて発生する中毒。
これらが、病気の原因となります。
以上が病気の原因の正体なのです。
西洋医学と東洋医学の原因
西洋医学は、病気の原因をウイルス・細菌、潰瘍、臓器の異常など目に見える物質的なものに求める傾向があります。
実際は、原因は特定できないことも多く、治療は、何某かの原因によって発生した症状を一時的に抑える薬を使います。
これを対症療法といい、病院の治療と呼ばれるほとんどは、この対症療法です。
東洋医学は、体は常に様々な影響を受けて、体が不調に陥っているという考え方です。
西洋医学では、「病気か、そうでないか」という捉え方をしますが、東洋医学では、体全体のバランスがとれていなければ、健康とはいえません。
ちょっとした頭痛がある。
オシッコが少ない。
少しめまいがした。
こんな病名とは言えない、小さな症状でも、症状が起こっているのは、体内の働きのどこかに不具合があるから。という考え方です。
そもそも頭痛やめまい、湿疹などの症状は、体内の不調、何かの原因を私達に意識させるために発生しています。
頭痛自体が病気なのではなく、頭痛を起こさないといけない何かの原因があるので、その原因を取り除かない限り、根本的には治りません。
病院の薬は、痛みを一時的に抑えても、原因には一切触れないのです
そして、その原因となるものに自然界の「風」「寒」「暑」「湿」「燥」「熱」という六淫があり、感情が臓器に与えるダメージとして、「喜び」、「怒り」、「憂い」、「思い悩み」、「悲しみ」、「驚き」、「恐れ」という七情があり、それ以外に食べ物、疲れ、運動、逆に運動をしない。があります。
そして、それらの影響は、その人の持って生まれた体質に働きかけます。
体質は人それぞれ違うので、原因となるものから影響を受けた時に人それぞれ違う症状が発生したりします。
例えば、熱がこもりやすい体質の人は、ちょっとした暑さでも不要な熱がこもり、それが原因で頭痛が発生したりしますが、普段から冷えが強い人は、ちょっとした暑さは、逆に手足の冷えがマシになったりします。
こんな感じで、原因となるものは、その人の体質によって、反応が変わるのですね。
ですので、漢方では、例え、頭痛という1つの症状でも、体全体だけでなく、生活環境、食事や運動などの生活リズム、感情も含めて、原因を考えていきます。
これが、体質は人それぞれと言われる所以で、漢方薬は人それぞれの体質に合わせて選ばないと効かないのです。
どんな難しい病名の病気でも、最初は、私たちの身近な生活環境や心の中の小さな問題から始まっているのです。
当店では、人それぞれの体質を分析して、その人独自の原因に合わせて漢方薬をお選びします。
ご希望の方は、概要欄にネット相談や店頭相談の予約カレンダーを貼ってありますので、ご相談ください。
あなたの現在の体質や原因を判断して、治療方針をご提案いたします。
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